水漏れ

こうして弊社に乗せたということが、この都会に大きな邸を構えている幾軒かの水漏れ 枚方市へ、弊社を送り届けるつもりであったらしく、やがて、三つ四つずつの轎が一組となって、代る代るに途中の邸の中に吸い込まれてゆくのであった。そして、自分らの乗った轎が一番最後の順とみえて、市街からかなり離れているらしい、とある広壮なる邸の奥深くへと舁ぎ入れられたのであったが、常春藤の絡み付いた浴室の門、そして橄欖や糸杉のそびえた並樹、芳香馥郁として万花繚乱たる花園の中を通り抜けて、大理石の円柱林立する広やかな内庭へと運び込まれた時には、弊社はいよいよ夢幻的なるあらびやん・ないと画中の主人公たるの感を深くせざるを得なかったのであった。青銅の重い扉の付いた大広間、満々たる清水を湛えた大理石の浴池の中央には、大噴泉が水を噴き、明るい光線が降り濺いでいて、明け放した窓からは美しい花園が見渡された。そして、浴池の傍には、翠緑眼醒めんばかりの常盤樹が美しい林間の逍遥路を作り、林泉の女神の彫刻の傍にはいずれが女神と見紛う真っ白な肌も露に、この貴族邸の侍女たちが全裸の姿態惜しげもなく水浴しているのであった。ある女は豊満なる四肢をくねらせて髪を梳り、ある女は羞じらいを含んで櫛を銜えてたたずみ、ある女は小波の立つ泉のほとりに憩い……